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残念な雨漏り事例。

雨漏り原因責任が不明確になった事例の話しです。

新築後約9年の戸建ての雨漏り調査をしました。

建築後間もなくからの雨漏りで何度となく雨漏り修理を

試みましたが原因が分からないということで建て主である

工務店さんからの雨漏り調査依頼です。

調査後、無事雨漏り原因を究明し報告書を提出。

建て主である工務店さんが雨漏り修理をし、

無事治まったであろうと思っていた2年後、

その建物の施主さんから直接私に電話が掛かってきました。

お話しの内容は調査修理後、雨漏りは沈静化したのですが、

外装の塗装リフォーム後、また雨漏りが始まったとのことです。

建てた工務店さんに相談するのが筋ですが、塗装リフォーム

したのが別のリフォーム専門会社さん。

施主さん曰く、「建てた工務店さんの雨漏り対応が悪かったので、

感情的な問題で別会社に塗装リフォームを依頼した」とのことです。

塗り替えをした塗装会社さんは「元々の雨漏りは工務店さん側の

施工不良であり、当社の施工に問題は無く責任は無い」との回答。

渋々、建て主である工務店さんにその旨を伝えるも、「雨漏り修理をし

治まっていた事実もあり修理に問題は無く、瑕疵担保責任期間も過ぎており、

塗り替えをした塗装業者さんに直してもらってください」との回答。

そこで困った施主さんが、どちらに非があるのか?を判断するため、

再度雨漏り調査をして、ジャッジして欲しいとの電話内容でした。

この類の雨漏り調査依頼は年に数度あり非常に厄介な案件です。

雨漏り調査をし、原因はわかるのですがそれが元々の雨漏り原因か?

それとも塗り替え工事に起因した雨漏り原因か?は非常に判断し難い問題です。

雨漏り調査をする場合、公正中立な第三者的立場に立ち雨漏り原因を究明し

事実に基づいて報告書を作成するまでが私(雨漏り検診士)の仕事であり、

どちらの業者さんに非があるかのジャッジ(判定)をする立場にはありません。

当初の建て主である工務店さんはやっと解決した過去の雨漏りを引きづりたくないし、

塗り替えた塗装会社さんは他社の雨漏りを自社の雨漏りにしたくないと思うものです。

ただ私の経験上アドバイス出来るとすれば、塗り替えのリフォームを依頼する場合、

過去に雨漏りがあった事実を塗り替えの塗装業者さんにしっかり伝えて、

施主さんは雨漏り修理を含めた塗装リフォームを依頼する。

雨漏り修理を含んでいるのですから、工事金額的には少し割高になるかも

しれませんが、雨漏りが再度同じ場所から発生した場合、保証期間内であれば

責任を持って対応してくれるはずです。

雨漏りに慎重に対応してくれる、知識・資格を持っている担当者が在籍する

会社さんへ塗装リフォームを依頼するのがベストだと考えます。