こんにちは。
雨漏りと闘う男!炎の雨漏りファイターです。
今回は
『雨漏り!プロ業者さんへの提言です』
という内容でお話しさせていただきます。
雨漏り相談される業者さん
*工務店さんは関わらず
*塗装屋さんは戸惑い
*リフォーム屋さんは苦手
プロの業者さんでも難しく、
出来れば避けたい雨漏り修理。
再漏水させた経験があるからこそ、
出来れば関わりたくないのが本音です。
失敗しないためにも再漏水する
可能性が高い外壁のタイプを
今一度確認しておきましょう!
雨漏り原因が分かっても、
*修理方法が難しい
*修理しても再漏水する
*別の雨漏りが発生する
という可能性がある建物。
この再漏水する可能性が高い、
修理方法が難しい外壁があると
いう事実を理解し、安請け合いで
「人の雨漏りが自分の雨漏りになる」
という悲劇の当事者にならないで
頂ければ幸いに思います。
簡単な修理方法では再漏水する
可能性があり、修理が難しい外壁は
この二つのタイプになります。
*木造モルタル壁
*ALC板下地のタイル壁
この2種類の外壁・構造の建物の
雨漏り修理は非常に難しいです。
それでは二つののタイプの
雨漏り修理が難しい理由と
その修理工事方法を鰻丼の
「松」、「竹」、「梅」
に例えて説明させていただきます。
先ずは
[木造モルタル壁]
*外壁に下地合板が無い
*バラ板(木摺り)にサッシ取付け
*耐久性の無い防水紙の使用
*サッシ廻りの防水テープの不使用
この条件のいずれかに当てはまる建物の
雨漏りは簡単な修理方法では、
再漏水する可能性があります。
窓サッシとモルタル壁との隙間から
浸入した雨水が、サッシフィンと防水紙の
未接着部分、又は防水紙の不具合箇所から
外壁内に浸入し、階下サッシの上部留め付け
ビス穴や窓枠とサッシ上枠の取合い隙間から、
雨漏りが発生する事例が多くあります。
「梅」:簡単で安価な修理方法
この場合の雨漏り修理方法として
サッシと外壁の隙間を防水シーリング材で
塞いで防水する方法が多く採用されています。
これが簡単で安価な修理方法です。
塞ぐ事で建物の外壁内への雨水浸入を
一旦、防止することはできますが、
使用したシーリング材が経年で劣化し、
防水機能が低下した場合、再び雨水が
浸入し始め、再漏水することになります。
根本的なサッシフィンと防水紙の未接着部分や
防水紙の不具合箇所の修理をしていないので、
これは予想される雨漏りの再漏水です。
但し、シーリング材による防水後、
わずかな期間で再漏水した場合は、
劣化が原因では無く、修理箇所以外の別の
雨水浸入口または別原因が考えられます
ので、再調査・原因究明が必要になります。
次に
[ALC板下地のタイル壁]
*鉄骨3階建て以上
*下地がALC板
*仕上材がタイル直貼り
この条件がそろった建物の雨漏り修理は厳しいです!!
そもそも鉄骨構造の建物には防水シートが
使用されず、浸入した雨水を二次防水で
防ぐというメカニズムがありません。
気泡の多い材料ですので水分を吸収し、
乾燥すれば乾くという特徴があり、
ある程度の浸入水では雨漏りとして
室内側に漏水することはありません。
しかし、長雨や降水量の多い雨天時には、
保水できる許容量を上回れば、濡れ雑巾の
ようにボタボタと雨漏りが発生します。
タイルが割れるという事は下地のALC板に
亀裂発生している可能性が高く、その亀裂から
許容量を超える雨水が一旦、浸入し始めると
二次防水材が無い為に直接、構造体内に廻り込み、
木造モルタルと同じようなメカニズムで
サッシ上枠周辺に雨漏りが発生します。
「梅」:簡単で安価な修理方法
浸入水を防ぐ為には、タイル割れの表面や目地に
防水シーリング材や塗膜防水材で止水する方法が
ありますが、その下地ALC板の亀裂箇所の止水は
できておらず、シーリング材や塗膜防水材が
経年劣化すれば再漏水する可能性はあります。
また、鉄骨構造の建物は3階建て以上が多く、
揺れ幅が大きく新たな亀裂発生する可能性もあり、
新しいタイル表面の亀裂箇所にその都度シーリング
補修や防水材塗布を繰り返し行うことになります。
「松」:根本的な雨漏り修理方法
モルタル外壁やタイルを撤去し、
不具合箇所を修繕し、仕上げ材の
モルタル外壁やタイルを新しく
元に戻すことが理想的な方法です。
しかし、この方法は作業工程が多く、
複雑で修理代金が高額になります。
既存のモルタル壁やタイルを撤去する
作業は「言うは易く行うは難し」で
そんな簡単なものではありません。
修理費を抑えるための部分的な工事では、
新・旧取合い部分からの別の雨漏りが
発生する二次被害も考えられ依頼者に対して
ベストな方法だと進言できないのが実状です。
別の選択
「竹」:カバー工法による雨漏り修理方法
モルタル外壁やタイルを撤去し
修理する以外の方法として、
既存の壁に新たな壁を重ねる
カバー工法があります。
既存壁の雨水浸入口を防水して採用すれば、
再漏水の可能性が極めて低い修理方法ですが
*外壁の意匠性が変わる
*修理工事代金がそれなりに高額になる
というデメリットがあります。
外壁を撤去する「松」の修理方法に比べて
別の雨漏りを発生させるという二次被害の
可能性は小さく、工事費もやや安価な修理方法です。
しかし、この二つの修理方法の採用率は低く、
依頼者の予算上の都合、建物の老朽化(残存期間)で
取り敢えず、一度止めて欲しいという事になり、
どうしても
防水シーリングによる補修工事、
または塗膜防水による補修工事である
「梅」の簡単で安価な修理方法で
依頼されるという事になるのが実状です。
ここで安請け合いしてしまうと
「人の雨漏りが自分の雨漏りになる」
という悲劇になる可能性があります。
「松」、「竹」、「梅」のそれそれの
修理方法のメリット、デメリットを説明して
依頼者に理解して頂くことが必要です。
防水シーリング材や塗膜防水が
経年劣化すれば、再漏水する可能性が
あることを依頼者と共に理解・共有し、
*再漏水すればその度に有償修理になる
*雨漏りと付き合う、付き合ってもらう
という費用発生と考え方を依頼者が納得
して頂けるのであれば、
「梅」の簡単で安価な補修工事も
一つの修理方法であると考えます。
【提言】
雨漏りが発生すれば、その時の相談相手である
工務店さん、塗装屋さん、リフォーム屋さん、
プロ業者さんへの提言です。
*木造モルタル壁
*ALC板下地のタイル壁
この二つの建物に該当する雨漏り修理は
雨漏り調査をして、原因追求・特定した後に
調査結果に基づき各種の修理提案、
それぞれのメリット、デメリット、
再漏水の可能性を依頼者に理解して頂きましょう!
依頼者からの雨漏り相談には慎重に対応し、
安請け合い、安易な雨漏り修理方法で
「人の雨漏りが自分の雨漏りになる」
という悲劇にならないようにお気を付けください。
雨漏りは「経験」「知識」「技術」のある
雨漏りと闘う!炎の雨漏りファイターへ
安心してお問い合わせ、ご相談くださいませ!
それでは今回のお話しはこれまでとさせていただきます。