こんにちは。
雨漏りと闘う男!炎の雨漏りファイターです。
今回は
『雨漏り!修理方法 筋道の立て方』
についてお話しさせていただきます。
雨漏りが起これば先ずは調査をする。
「原因を特定してから、修理方法を選択する」
という事をこのブログで何度もお話ししていますが、
「原因が分かっても修理方法が分からない」
というお声があるのも事実です。
今回はその修理方法への簡単な筋道の立て方、
考え方をお話ししてみたいと思います。
『原因を特定してから、修理方法を選択する』
という考え方に基づき、先ずは
「雨漏り原因」を大きく
三つに分けて考えていきましょう。
【雨漏り原因の三分類】
雨漏り原因は大きく三つに分かれます。
*[施工上の問題]
*[設計上の問題]
*[耐久性の問題]
それぞれで修理に対する考えが変わります。
先ずは
[施工上の問題]
新築時に防水に関わる作業の段階で
起こる不具合につながる施工上のミス。
施工マニュアルに準じて行われなかった施工。
職人さんの「知識不足」「手抜き」「思い込み」
ヒューマンエラーに属する雨漏り原因です。
この雨漏りは完成後、比較的早い段階で発生します。
次に
「設計上の問題」
新築を建てる前の設計の段階で
意匠性(デザイン)を重視したり、
敷地形状やコストを優先するあまり、
無理な設計に起因する雨漏り。
*軒の出が無く雨掛かり範囲が多い外壁
*雨水の流れ、排出量が小さい低勾配の屋根
*掃き出しにまたぎの無いバルコニー
など
雨水浸入要因部分が多く、施工技術的に
カバーできない無理な設計による雨漏り原因です。
この雨漏りも比較的早い段階で発生します。
最後に
「耐久性の問題」
建築工事で使用される防水に関わる
建築資材の耐久性による不具合から
発生する雨漏り。
長期使用実績の無い「防水シート・テープ」
「ルーフィング」などの防水材や、「屋根材」
「外壁材」などの仕上材が個々の壁内環境や
外部自然環境に耐えられず、試験データ通りの
耐久性を発揮せず、防水機能の低下で起こる雨漏り。
防水材や仕上げ材の不具合部分から少しづつ
雨水が浸入して行き、天井や内壁に滲み跡や
カビの発生、クロス紙が剝がれて来て初めて
気づく事が多く、長期間進行する雨漏りです。
調査後、雨漏り原因がこの三つの問題に
当てはまるか、先ずは見極めることが
最初の修理方法選択への作業になります。
[雨漏り原因別対処方法]
「施工上の問題」と「設計上の問題」で
発生する雨漏りは瑕疵担保責任期間である
新築引き渡しから10年以内の早い段階で
発生する事が多く、修理費用は保険金で
賄えるので売主さんは根本的な原因部分を
修理し、健全な状態に戻しましょう。
新築引き渡し後10年以内に発生した雨漏りは
基本:根本的な原因部分を修理する。
「不具合箇所を修補し、健全な状態に戻す」
です。
売主さん、買主さん共に
「雨漏り原因を特定してから修理方法を選択する」
ことをくれぐれも忘れず慎重に対処しましょう。
保険金で修理できるのは原則最初の一回のみです。
「耐久性の問題」で発生する雨漏りは、
瑕疵担保責任期間10年を超えた時期に
発生する、又は気づくことが多く、
「経年劣化」と同意に考えられ、原則
自己負担で修理される方がほとんどです。
修理に関する考え方や修理方法も
さまざまで経験と知識が必要となり、
修理方法の選択は慎重に行わなければ、
意に反した結果になることもあります。
【雨漏り修理の三原則】
雨漏りは[防水][雨仕舞][導水]
という三つの考え方に基づいた修理方法があります。
【雨漏り原因の三分類】で仕分けした原因の内、
特に「耐久性の問題」で起こる雨漏りに選択され、
比較的よく使われる修理方法です。
基本:根本的な原因部分を修理せず。
雨水浸入口の改善、雨水浸入経路の是正、
浸入雨水の排出方法の検討を主としています。
【雨漏り修理の三原則】についての
考え方、採用にあたっての善し悪しを
簡単に説明したいと思います。
[防水]とは
雨水浸入口に蓋(防水)をして塞ぐ。
ゴルフで説明するとカップ(雨水浸入口)に
ボール(雨水)が入らないように、
パターカバー(防水材)で蓋をするイメージ。
防水シーリング材、塗膜防水材、粘着系の防水材
などを塗布したり、張り付けて雨水の浸入を防ぐ方法。
メリット
:工期が短い、施工費用が安い
デメリット
:防水材が劣化すれば再漏水の可能性がある
[雨仕舞]とは
役物を使い、雨水の流れ方向を変え浸入口への雨掛かりを防ぐ。
ゴルフで説明するとカップ(雨水浸入口)に
ボール(雨水)が入らないように、
パター(役物)で雨水方向を変えるイメージ。
外壁の水切り鈑金、庇鈑金、笠木鈑金など
メリット
:金属製なので耐久性が良い
デメリット
:外壁に新しく取付けるので意匠性が変わる
[導水]とは
浸入した雨水を一旦受け材に貯めてから外部に排出する。
ゴルフで説明するとカップ(雨水浸入口)に
入ったボール(雨水)を仕方なく
ホースやパイプで誘導しグリーン(建物)外に
排出するイメージ。
建物内に浸入した雨水を受け材からホースやパイプで
つなぎ外部に排出する、若しくはタンクに貯める方法。
メリット
:室内からの作業で足場などの大掛かりな工事が必要ではない
デメリット
:浸入水が構造体に触れるので、腐食の恐れのある木造には不向
最近、雨漏りファイターはゴルフに嵌まっており、
ゴルフのパッティングに例えましたが、
もう一つ意味が分からない方はお電話ください。
分かりやすくご説明させていただきます。
【まとめ】
「施工上の問題」や「設計上の問題」で
発生する引渡し後10年未満の雨漏りは、
瑕疵担保責任保険で修理費用が原則として
賄えるので根本的な原因部分を確実に
修補し、沈静化するような修理方法を
選択しましょう。
「耐久性の問題」で発生する雨漏りは
建物の経年劣化と相まって考えられる
ことが多く、修理費用は残念ながら
自己負担となる場合が多く、
*予算上の都合
*建物の残存期間との兼ね合い
*家族構成の事情
などを考慮して「雨漏り修理の三原則」
の考え方に基づき、各々の案件に適した
修理方法を選択しましょう。
雨漏りは「経験」「知識」「技術」のある
雨漏りと闘う男!炎の雨漏りファイターへ
安心してお問い合わせ、ご相談くださいませ!
それでは今回のお話しはこれまでとさせていただきます。