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雨漏り 入口と出口の考え方。

 

こんにちは。

雨漏りと戦う男!炎の雨漏りファイターです。

本日もよろしくお願いいたします。

 

今回は

【雨漏り 入口と出口の考え方】

についてお話しさせていただきます。

 

雨漏りとはそもそも建物内に浸入した雨水が、

部屋内に現れるから厄介物であって、

外部に排出できれば何ら問題の無い現象です。

 

要するに

「雨水浸入口を塞ぎ、

部屋内に現れる浸入水を誘導し、

外部に排出すれば良い」

というのが私の考え方です。

 

浸入口をふさぐ=『防水』

浸入水を誘導=『導水』

外部に排出=『雨仕舞』

雨漏り修理の三原則です。

 

【先ずは入口の特定】

 

雨漏り修理で何が難しいと言えば

雨水の浸入口を特定することで

皆さんが苦労するのが調査作業です。

 

調査方法はいろいろあるわけですが、

一番手っ取り早いホースと水道水による

「散水調査」を選択される方が多いと思われます。

 

 

この方法はホースと水道水があれば

簡単にできる調査方法ですので

器用なお施主さんであれば、

庭の花木に散水するホースリールで

雨漏りを再現させることができます。

わざわざプロの調査会社に頼まなくても

いいわけですが、雨漏りを再現できても、

その水がどこから浸入して、雨漏りを

起こしているのか?を見極め、特定するのは

非常に難しいと悩まれるようです。

怪しい箇所に水を掛けているつもりでも、

そこから流れ落ちている水が、思いがけない

箇所から、浸入している可能性もあります。

雨漏りを再現できても浸入口を

特定できないこともあるのが実情です。

 

私が採用しているピンポイント注入検査は、

 

 

止水粘土で堰を作り、その雨水浸入の怪しい箇所に

だけ検査水(水道水)を注入しているので、

雨漏りが再現できれば、おのずとその検査注入箇所が

雨水の浸入口ということになり特定可能な検査方法です。

 

【雨漏り修理方法の考え方】

 

先ずはその雨水浸入個所である不具合部分を

防水材等で塞ぎ浸入させないようにします。

これで雨漏りが止まれば、そこが間違いなく

浸入口であったと断定できます。

 

しかし、この方法は浸入口をふさぐ『防水』という

考え方の対処療法的な雨漏り修理方法です。

根本的な原因である外皮から浸入した雨水が、

構造体内に浸入する雨漏り原因である不具合個所を

修理していませんので、塞いだ防水材の

劣化による再浸入が起これば雨漏りが

再び始まりますので、その点はご理解ください。

 

【出口を塞がない】

 

雨漏り調査で判明した雨水浸入箇所の写真です。

 

水切りとサッシ縦枠の取合い隙間部を埋めていた

防水シーリング材が劣化し、そこから雨水が浸入。

雨漏り修理をする際に、雨水が浸入している隙間を

塞がず、出口であった水切りの裏部をシーリング材で

塞いだため、雨漏りが余計にひどくなった事例です。

「入口」を防水せず「出口」を塞ぐという

真逆の雨漏り修理方法が再漏水の原因です。

 

【出口の考え方】

 

根本的な原因を解決をするためには

まず構造体内に雨水を浸入させないことであり、

それに加え『導水』、『雨仕舞』の修理方法の

検討も必要であると考えます。

 

外壁通気構法の場合、浸入水や結露水は

通気層を通り流下します。

しかし、浸入した雨水の出口が無ければ、

通気層から構造体内に浸入し滞留した雨水や

結露水が下地材や構造体を腐食させたり、

さらに雨漏りを起こす可能性がありますので

通気構法であっても施工上の注意が必要です。

 

浸入した雨水を速やかに外部に排出させる

機能的な外装部材がありますので、

最後に3点ご紹介させていただきます。

 

[オーバーハング水切り]

※ニチハ(株)設計施工資料より抜粋(一部加工)

 

[垂れ壁見切り]

 

[開口水抜き部材]

 

オーバーハング水切りや垂れ壁見切りは

「吸気」機能もありますので、通気層内の

水蒸気を排出させる効果もあります。

サッシ上部に取り付ける開口水抜き部材は

浸入水の「出口」でもありますが、

風雨の強い台風時には「入口」になる可能性も

ゼロでは無いと個人的に思いますので、

取付け位置の検討は必要であると考えます。

 

【本日のまとめ】

 

1.雨漏り浸入口を特定する

2.浸入口を塞ぐ

3.出口は塞がない

4.雨漏りが止まったことを確認する

5.根本的な雨漏り原因箇所の修理を検討する

 

雨漏りは「経験」「知識」「技術」のある

雨漏りと闘う男!炎の雨漏りファイター

安心してご相談・お任せくださいませ!

 

今回はこれにて失礼させていただきます。