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雨漏り!サイディングと下地 危険な組み合わせ。

 

こんにちは。

雨漏りと闘う男!炎の雨漏りファイターです。

 

今回は

『雨漏り!サイディングと下地 危険な組み合わせ。』

という題目でお話しさせていただきます。

 

ご自宅の外壁はモルタル?サイディング?

今回は外壁サイディング材に絞ってのお話しです。

 

『危険な組み合わせ!』

 

*外壁: サイディング材

*厚み: 12ミリ~14ミリ

*張り方向: 縦張り

*下地: 合板、又は胴縁に釘直打ち留め付け

 

雨漏りや結露などの不具合が

起こりやすい組み合わせです。

 

外壁の中でも多く使用されている

サイディング材ですので、

この組み合わせの建物は数多く見受けられます。

 

サイディング材を留め付ける釘や金具は

柱・間柱に目掛けて打ち付けます。

サイディングと柱・間柱の間には、

胴縁が有り、合板が入る場合もあります。

 

特に胴縁は標準工法である通気工法で

よく使用されています。

今回はサイディング+胴縁を使用する

通気工法に関するお話しになります。

 

サイディングと胴縁の組み合わせパターンは

 

①サイディング横張り+縦胴縁

※縦胴縁

 

②サイディング縦張り+横胴縁

※横胴縁

 

例外を除いてこの二種類です。

 

①は雨漏り、結露などの不具合を起こす

可能性が少ない組み合わせですが、

 

②の組み合わせは、施工方法によっては

不具合を起こしやすい危険な組み合わせになります。

 

その理由は胴縁取付け方向に関係があります。

『水は上から下に流れる』

『水蒸気は下から上に昇る』

シンプルな自然の法則です。

 

横胴縁は縦胴縁に比べて

*水を堰き止める

*水蒸気の還流を遮る

こんなイメージです。

 

「そもそも通気層内に水が浸入するのか?」

と思われる方もいらっしゃるでしょう。

台風など風雨が強いとき、サイディング同士の

つなぎ目、実(さね)部などから雨水が浸入します。

これ、各サイディング製造メーカーも認めています。

 

しかも、継ぎ手の防水シーリング材が劣化し、

剥離すれば、雨水はますます通気層内に浸入します。

 

通気層内に浸入した雨水は流下して

水切りより正常に外部に排出します。

水蒸気は上昇して換気部材から外部に排出します。

このメカニズムが健全に機能していれば大丈夫です。

 

しかし、不具合の起こっている建物に限っては、

このメカニズムが機能していないという事であり、

排出経路、出口に問題があると考えられます。

 

サイディング縦張り+横胴縁

危険な組み合わせとお話ししていますが、

例外もあります。

サイディング縦張り+横胴縁+金具留め

はリスクの少ない工法です。

 

※5ミリの留め付け金具

 

なぜか?と言いますと

金具の厚み(約5ミリ)分の隙間ができるからです。

 

 

サイディング裏面と胴縁の間に約5ミリの隙間が

あるということが重要で、このわずかな隙間から、

サイディング裏面に沿って流下した雨水が外部に排出されます。

水蒸気も上昇し、換気部材から外部に排出します。

 

通気金具を使用すれば15ミリの隙間が出来、

胴縁を使用せずに通気層を確保ができますので、

より安心です。

 

『残念な組み合わせ』

 

雨漏り、結露などの不具合が起こる

可能性のある組み合わせは

サイディングの裏面に隙間が無く密着した工法。

 

 

*サイディング縦張り+横胴縁+釘の直留め付け

又は

*サイディング縦張り+下地合板+釘の直留め付け

 

であり、尚且つ水蒸気の排出口である換気部材が

施されていない工法になります。

 

横胴縁でサイディング裏面との隙間が無い、

直打ち工法で施工された外壁内では、

通気層に浸入した雨水が横胴縁に堰き止められ、

横胴縁と防水シートの間に滞留してしまいます。

 

※協会による注意喚起

 

防腐防蟻処理した胴縁であれば浸入した雨水で

薬剤が溶け出し、防水シートに付着すると薬剤に

含まれる界面活性剤がシートの防水効果を弱め、

雨水がシート表面を通過しやすくなり、

建物内に浸入し、雨漏りを発生させる可能性があります。

 

留め付け金具(5ミリ)

又は、

胴縁を使用しない通気留め付け金具を

使用し、換気部材が適正に取付けられていれば、

雨漏り、結露の発生の危険性は限りなく少なくなります。

 

但し、横胴縁の通気層確保や、換気部材の使用を

マニュアル通り施工されていることが重要です。

 

『外壁の状況チェック』

 

1995年以降に新築された阪神間に

お住いの皆様は外壁の状況チェックをお勧めします。

この年の1月17日 阪神・淡路大震災が

発生しています。

(私の購入したばかりの新築マンションも

残念ながら被災しました。)

 

あの当時、取り敢えず、住むところが優先で、

外壁にはモルタル外壁に比べて工期の早い、

サイディング材が多く使用されました。

 

(私はその当時、建築資材販売商社の営業マンで

阪神間の多くの建築業者さんにこのサイディング材を

たくさん買って頂きました。)

 

今のように、通気工法を採用する建築業者さんがまだ少数で、

下地合板に直接、釘で留め付ける(いわゆる直貼り)工法で

建てられた、浸入した雨水の排出経路や通気性の悪い建物が

残念ながら、今でもたくさん現存しています。

(当時、このような不具合が起こるとはつゆ知らず・・・。)

 

あれから23年後、2018年の台風21号では

直貼り工法で貼られたサイディング材が

釘の保持力を失い落下した現場が見受けられ始めました。

 

 

恐怖を煽るつもりはありませんが、

昨今のよく聞かれるスーパー台風が

今後、阪神間に次ぎ次ぎ上陸すれば、

直貼り工法で施工され、釘の保持力を失った

外壁サイディング材は、

ますます落下の危険性が高まります。

 

【 まとめ 】

 

今一度、

外壁サイディングの劣化状況チェックをしましょう!

 

外壁:サイディング材

厚み:12ミリ~14ミリ

張り方向:縦張り

下地:合板、又は胴縁に釘直打ち留め付け

 

ご自宅が上記組み合わせに該当の建物にお住まいの方は、

外壁サイディング材の

浮き、反り、表面の変色、基材の剥離

室内側の

雨漏り事象(滲み跡を含む)

をチェックしましょう!

 

上記のような事象は表面的な劣化だけでは無く、

サイディング裏部の通気層内で不具合が

発生している可能性が高い建物と思われます。

 

不具合部分の修理をせず、そのまま外壁塗装してしまうと、

延命になると思われますが、塗材で蓋をすることになり、

呼吸の出来ない建物になります。

雨水の浸入が再び始まると、サイディング裏部で

どんどん劣化、腐食が進行し、外壁が落下する

危険性につながります。

 

気になる点があれば、後回しすることなく、

速やかに外壁サイディングのプロに相談しましょう!

 

雨漏りは「経験」「知識」「技術」のある

雨漏りと闘う!炎の雨漏りファイター

安心してお問い合わせ、ご相談くださいませ!

 

それでは今回のお話しはこれまでとさせていただきます。